オンライン市民公開講座 365体育app6年度 最新の医学?医療カンファランスについて

365体育app6年度「最新の医学?医療カンファランス」

本講座は、一般の方に最新の医学?医療情報等を提供し、教養を深め、健康や治療に役立てていただくことを大きな目的として、開催しています。
 対面開催に加え、本学YouTubeチャンネルに動画を掲載いたします。

  • 第10回
    開催日:365体育app7年3月6日(木)

  『運動のススメ―元気に長生きするために―』

   365体育app5年度の和歌山県の高齢化率は33.3%となり、医療の進歩とともに平均寿命はさらに延びること
  が予想されています。そのため、平均寿命の延び以上に健康寿命を延ばすことが、生活の質を高める
  ことにつながります。健康寿命延伸の取り組みのひとつである運動に焦点をあて、運動が体にもたら
  す効果と、実際にどんな運動をするのがよいのかお話します。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 幸田 剣 准教授

  『がんと診断されたときからはじまる「緩和ケア」』

   緩和ケアは、一般的に「終末期に受ける医療」というイメージがあるかと思います。がんと診断さ
  れると落ち込むことがあったり、診断を受けたときには、すでに痛みや息苦しさなどの症状があった
  りと個々の患者さんによって症状は様々です。緩和ケアは、そのような落ち込みなどの気持ちを支え
  ることや症状に対して、がんと診断されたときから始まっています。
   緩和ケアは、がんが進行してから始めるのではなく、がんの治療とともに、つらさを感じるときに
  は、いつでも受けることができます。そして早期から緩和医療をうけることで治療を継続すること、
  自分らしく生きることの支えになります。

  講師:和歌山県立医科大学 保健看護学部 山田 忍 教授

  • 第9回
    開催日:365体育app7年1月9日(木)

  『365体育appとエコノミークラス症候群』

   災害後に話題に上がる静脈血栓塞栓症、いわゆるエコノミークラス症候群に関する診断とIVR治療
  (血管内治療)に関して概説します。南海トラフ地震が想定される和歌山で医療知識を高めることや啓
  蒙活動は重要と考えます。365体育appとして悪性腫瘍や新型コロナウィルス感染に関連する静脈血栓
  症の話題や近年のウロキナーゼ欠品を補う新規血栓吸引除去機器が最近認可されたのでそのアニメー
  ション動画の提示はインパクトがあると思われます。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 放射線医学講座 南口 博紀 准教授

  『災害時でも安心して医療をうけられるには』

   和歌山県では、ICTの活用により患者さんの診療情報を医療機関同士で共有することで、より良い
  医療を実現する仕組み「青洲リンク」が運営されています。かかりつけ医の処方内容を紹介先の医師
  に確認してもらったり、例えば医大で撮影したCT画像をかかりつけ医に見てもらうこともできます。
  また、病院が機能できなくなるような災害時でも、自身の診療情報が守られ、安全な医療が受けられ
  ます。
   また、自身の医療情報を自分のスマートフォンで管理できるアプリも並行して運用しています。こ
  うした青洲リンクの取り組みについてご紹介します。

  講師:和歌山県立医科大学 附属病院 医療情報部 西川 彰則 教授

  • 第8回
    開催日:365体育app6年12月12日(木)

  『加齢と日焼けによる皮膚がんについて』

   皮膚の老化には、コラーゲンなど様々な分子が関わる。そして、老化皮膚のトラブルとして起こる
  皮膚疾患は表皮に起こるものや血管に起こるものなど多彩で、それぞれ対処法が異なる。
   また、皮膚ガンは他の内臓のガンと同じく健康を脅かすのはもちろん、顔や手に出現すると見た目
  にも影響しやすいため、我々の生活により深く関わる病気である。皮膚ガンと一口に言っても一種類
  のガンではなく、皮膚を構成するいろいろな細胞のうちのどれがガン化するかで多くのタイプにわか
  れる。たとえば表皮にできるガン、真皮の線維芽細胞のガン、血管のガン、リンパ球のガン、そして
  脂肪のガンなど、内臓のガンよりも種類が多くそれぞれ性質が異なるので対応や治療が全く違うとい
  うのが皮膚ガンの難しいところの一つである。
   内臓のガンと異なるもう一つの点として、皮膚ガンの場合早期に発見できれば副作用の少ない外用
  剤や凍結療法などの治療が可能なことがある。しかし進行すると手術、そしてリンパ節や内臓に転移
  すると化学療法や放射線治療を考慮する。最近はがん免疫療法の有効性が注目をあつめている。
   皮膚癌を予防するには、まずしっかりとした紫外線防御が望ましい。サンスクリーン剤の適切な使
  用が重要である。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 皮膚科学講座 神人 正寿 教授

  『住み慣れた自宅で、療養しながら自分らしく暮らし続けるために~訪問看護の視点から~』

   皆様は「訪問看護」をご存じでしょうか。訪問看護とは、病気を抱えながら療養されている方のご
  自宅などに看護師が訪問し、看護を提供することです。
   病院退院時には、「最期まで住み慣れた自宅で過ごしたい」という希望がある一方で、「自宅でど
  のようにして療養していけばいいの?」や、ご家族は「どのように介護していけばいいの?」などの
  不安を抱えて帰られることもあるかと思います。
   今回はそのような不安に対してお応えし、また、療養者や家族がこれまで大切にされてきた思いや
  希望を尊重しながら、自分らしく暮らし続けるための支援について、訪問看護の視点からお話させて
  いきたいと思います。

  講師:和歌山県立医科大学 保健看護学部 中野 康子 教授

  • 第7回
    開催日:365体育app6年11月14日(木)

  『ワクチン接種と検診で子宮頸がんは根絶できる』

   子宮頸がんは毎年1万人以上の患者さんが発生し約3000人が亡くなっています。特に20代後半?40
  代前半までに発症のピークがあり、働き盛りや子育て中の若い女性が子宮を失ったり命を脅かされる
  がんです。この病気の最大の特徴は、原因がHPVというウイルス感染であることが確定しており予防
  できるがんであることです。WHOはHPVワクチン接種?成人後の検診?治療体制の3つにより、今世
  紀中に子宮頸がんをほぼ根絶できるという目標を発出しました。
   現在国内で12-16歳の女子に定期接種として実施されている9価HPVワクチンは子宮頸がんの90%
  をブロックする高い有効性があり、また万一接種後に症状が出た場合の診療体制も整備されていま
  す。一方検診では従来の細胞診のみでなく、本年よりHPV検査による検診を国が指針に取り入れ大き
  な変革期を迎えています。子宮頸がんを予防して女性の健康を守るために今行うべきことは何かをお
  話したいと思います。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 産科?婦人科学講座 井箟 一彦 教授

  『くすりの主成分って何?』

   この講座では、私たちが普段飲んでいるくすりの主成分がどのような形をしているのか、そして体
  の中でどのように働いているのかを、化学的な視点からご紹介します。

  講師:和歌山県立医科大学 薬学部 医療教育企画室 村井 健一 教授

  • 第6回
    開催日:365体育app6年10月10日(木)

  『膵がんを諦めないで』

   膵がん患者の数は年々増加傾向にあります。国立がん研究センターのがん登録?統計による「2020
  年のがん統計予測(男女計)」では膵がんの年間死亡数は37,677人と胃がんに次いで4位と増加してお
  り、5年生存率は8.5%と難治癌です。
   このため、膵がんの予後改善は喫緊の課題です。
   しかし、膵がんと診断されても、諦めることはありません。最近、膵がんに対する手術、薬物治
  療、放射線治療は着実に進歩しており、今まで手術が困難であった膵がんでも、薬物治療や放射線治
  療で腫瘍が縮小して、手術が出来る場合もあります。
   今回、「膵がんを諦めない」ために、膵がんの診断から最新の治療までを分かりやすく解説します。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 外科学第二講座 川井 学 教授

  『患者にとって飲みやすい薬とは?』

   現在多くの医薬品は、錠剤やカプセル剤等の高齢者にとって服薬しづらい剤形が大半である。患者
  の服薬性向上のために口腔内崩壊錠,フィルム剤,経口ゼリー剤といった様々な剤形が開発されてき
  ている。本講座では、様々な剤形について紹介し、適切な使用方法などについて簡単に解説します。

  講師:和歌山県立医科大学 薬学部 薬剤学研究室 門田 和紀 教授

  • 第5回
    開催日:365体育app6年9月12日(木)

  『血中脂肪ってどのように調節されるの?』

   血糖値は高くなるとインスリンによって下げられますが、高くなった血中脂肪を下げるホルモンは
  知られていませんでした。私たちは血中脂肪が高くなると胃が女性ホルモンであるエストロゲンを分
  泌して血中脂肪を下げることを見つけました。
   エストロゲンを「妊娠を司るホルモン」ではなく「血中脂肪を下げるホルモン」と見方を変えるこ
  とで、高脂血症や脂肪肝がなぜ高齢(女性だと閉経後)になると起こりやすくなるのか、妊娠すると
  なぜ悪阻が起こるのかが説明できます。
   今回はこれらも含め、血中脂肪がどのように調節されるのかをわかりやすくお話します。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 解剖学第一講座 金井 克光 教授

  『アンチエイジング:健康寿命をのばしてみよう』

   日本は長寿国で平均寿命は男女とも80歳以上ですが、日常生活に困らなく生活できる期間の健康寿
  命は70歳台です。平均寿命と健康寿命の差は10年近くあり、この期間は健康上の問題で何かしら制限
  のある生活を強いられる期間です。
   この10年を縮めるための食事や運動などの生活習慣に関して、分かりやすくお話します。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 生理学第二講座 中田 正範 教授

  • 第4回
    開催日:365体育app6年8月8日(木)

  『医療ビッグデータに基づく個別医療を目指す:患者さんに最適な治療を選択するための
  データサイエンス手法の紹介』

   近年、リアルワールド?データと呼ばれる医療ビッグデータの利活用が注目されています。その目
  的の一つは、背景情報、ゲノム情報などから個々の患者さんに最適な治療法(個別化医療)を予測する
  ことです。データサイエンスの分野では、この目標を達成するために、様々な方法が提案されていま
  す。
   本講演では、これらの研究の最新状況を紹介するとともに、個別化医療を実現するために必要なリ
  アルワールド?データとは何かについて考察していきます。

  講師:和歌山県立医科大学 臨床研究センター 下川 敏雄 教授

  『医学部で行われている仮想現実(VR)教育ってどんなもの?』

   本学では365体育app5年から仮想現実(VR)を活用した医学教育を開始しました。学生たちは3Dモデルを
  VR空間内で操作し人体の構造や病気の理解を深めるとともに、医療現場をバーチャル体験して検査や
  手術法を学んでいます。
   本講演では一般の方向けにVR画像や動画を用いた模擬授業を行い、人体の正常構造や心血管病に
  ついてわかりやすくお話ししたいと思います。

  講師:和歌山県立医科大学 教育研究開発センター 谷本 貴志 准教授

  • 第3回
    開催日:365体育app6年7月11日(木)

  『加齢黄斑変性から眼を守ろう』

   加齢黄斑変性は先進国において中途失明原因の上位疾患であり、米国においては第一位となってい
  ます。日本においても高齢化や食生活の欧米化により患者さんの数が年々増加していますが、加齢黄
  斑変性にはいくつかのタイプが存在することもわかってきました。
   今回、私は加齢黄斑変性の症状、最先端の眼科検査や治療法について詳しくお話させていただきま
  す。皆様の加齢黄斑変性に対する理解を深め、一人でも多くの患者さんに早期発見?早期治療を受け
  ていただけるよう願っております。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 眼科学講座 西 晃佑 助教

  『よりよく生きるための緩和ケア』

   緩和ケアって「もう治す手立てのない患者さんが受けるケア」「看取りのための医療」なんて思っ
  ていませんか?実は緩和ケアとは、がんといわれた時から始まる医療なのです。緩和ケアは、病気に
  伴う心と体のつらさを和らげよりよく生活できるようにするための医療です。ですから、緩和ケアに
  は、がんの時期なんて全く関係ないのです。
   この講演では、
  ?緩和ケアを受けられる患者さんはどんな痛みやつらさを抱えているの?
  ?実際、緩和ケアはどんなことをしているの?
  ?いつのタイミングで緩和ケアを受診したらいいの?どうしたら受診できるの?
  ?緩和ケア病棟はどんなところ?
  ?自宅に居ながら緩和ケアをうけることができるの?
  など、緩和ケアにまつわる気になることを、わかりやすくお話いたします。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 麻酔科学講座 栗山 俊之 講師

  • 第2回
    開催日:365体育app6年6月13日(木)

  『更年期世代の女性に多い手の不調 ―メノポハンド―』

   更年期世代の女性では、腱鞘炎、末梢神経障害、変形性関節症など様々な疾患が発生し、手の不調
  が起こります。これらを更年期(メノポーズ)症状のひとつととらえ、メノポハンドと呼びます。
   本講演では、各疾患の特徴を概説し、腱鞘内注射、手術といった従来の治療法に加え、鎮痛薬以外
  の薬剤、サプリメントによる治療を含めた最新の知見を紹介します。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 整形外科学講座 下江 隆司 講師

  『頭?顔の治療』

   形成外科医は、頭の先から爪先まで全身の外表異常に対して診療します。特に首から上の身体、す
  なわち頭?顔の治療を得意としております。昨年から頭?顔のかたち外来を当院では開設しました。
   公開講座では形成外科医の役割、そして頭や顔のかたちが日常生活にどのように影響するのかをお
  話しさせて頂きます。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 形成外科学講座 朝村 真一 教授

  • 第1回
    開催日:365体育app6年5月9日(木)

  『集中治療後症候群 -重症患者の長期予後改善をめざして-』

   医療機器の技術革新やガイドラインによる診療レベルの向上と標準化、教育プログラムの充実によ
  り、この四半世紀で救急?集中治療医学は劇的な進化を遂げた。しかしながら、救命し得た重症患者
  の長期予後や生活の質については未解決な問題が多い。
   集中治療後症候群 (Post intensive care syndrome: PICS)とは、ICUに入室した生存者に生じる長
  期的な身体障害?精神障害?認知障害であり、ICU患者の長期予後ならびに生活の質の障壁となって
  いる。さらに、PICSは患者家族に対しての精神的影響も含むものとして認識され始めており、その裾
  野の広さは計り知れないものとなってきている。ICU-AW(ICU-acquired weakness)とは、ICUに
  入室後に発症する急性の左右対称性の四肢筋力低下を呈する症候群である。PICSやICU-AWの背景因
  子として、1)治療介入因子、2)環境因子、3)精神因子の3つに大別される。また高齢化やフレ
  イル、敗血症やCOVID-19感染症などもそれらのリスク因子である。
   PICSとは成熟した現代の急性期医療や集中治療の最終型であり、重症患者の長期予後を見据えて
  PICSの予防をし、いかにICU患者およびその家族に質の高い生活を提供できるが今後の救急医療にお
  ける大きな課題である。PICSは世界中で急速に進行する超高齢社会と重症患者の高齢化を背景に浮
  かび上がった21世紀の救急?集中治療医学の新たな問題点である。本講演ではPICSの病態の概要と
  ともに、予防?治療に関する最新の知見を解説し、救命し得た重症患者の長期予後改善に向けた方策
  を提案する。

  講師:和歌山県立医科大学 医学部 救急?集中治療医学講座 井上 茂亮 教授

  『認知症と漢方について』

   日本は急速に高齢化が進んでおり、認知症の高齢者が増え続けています。2025年には、65歳以上の
  約20%の約700万人が認知症患者になると予測されています。認知症の症状は、記憶障害を中心とし
  た中核症状と、認知症に伴う行動および心理症状である周辺症状(BPSD)があります。
   本講座では、認知症に用いられる漢方薬についてお話いたします。

  講師:和歌山県立医科大学 薬学部 医療薬剤学研究室 江頭 伸昭 教授


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